ワクワク前進!研修講師・組織作りコンサルタント 山崎敏史のブログ

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最期に父から教わったこと

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父が他界して1カ月がたちました。

時間の流れがいつもより遅く感じる、不思議な1カ月でした。
なぜいつもと全然違う時間の流れなんだろう?考えているけどわかりません!
どなたか、この理由、ご存知だったら教えてください!

そしてこの間、大切なことを父が教えてくれた気がしています。

亡くなるひと月ほど前、病床でたまに話ができる状態になると、自分の死後の心配を母やぼくに幾度かしました。死期を感じていたんでしょうね。

よく言っていたことのひとつは、「葬式は家族だけで…」ということでした。自分の葬式などそんなに来てくれる人もいないから、と。

母も、「家族葬」というわけにはいかないけれど小さい会場でやりたい、と父と同じことを言うのです。

最終的には、父の意向には反したかもしれませんが、普通の斎場でごく一般的な葬儀をしました。地元の地方紙に小さな死亡広告を出して。

驚きでした!
次から次へと人が来る。最後は会場では入りきらずに、親族控え室を開放、それでもまだ人が来てくれる!

言っていたことと全然違うじゃん!!


亡くなってからこの間、オフの日は実家に行き、母からいろんな話を聞きました。

葬儀に来てくれた人や、その後焼香に家に来てくれる人のほとんどが、昔からの友人、同窓生、趣味の仲間、町内会の活動を一緒にやった方々、とのこと。

聞くと、父は在職中も退職後も、同窓会やクラス会の連絡や準備など、細かな手間のかかる仕事を喜んで引き受けていたそうです。

頼まれることは断ることなく受け入れ、自分で役に立つのなら、と言っては町内会の役員を引き受けていた。傍で見ている母が呆れるほど、人と人との調整やら困りごとの解決やらいろんな役割を果たしていたのだそうです。

母が言うには、いっつも自分よりも人のことを考え、してあげられることはなんでもやっていた人だったと。

たしかにぼくら家族に対してもそうだったかもなあ…と思いつつ、
実家を離れて34年のぼくは、父のそんな姿はまったく知らなかったのです。

まずは目の前の他者のお役に立つ。
自分の利益は後回し。

自分にメリットがあるかどうか。そんなこと関係なしに「目の前の人に今自分ができることをやる」。このことが後々どんなに大きなものとなって自分や残された家族に帰ってくることか。

「目の前の人に今自分ができることをやる」ことの大切さ、その価値をまざまざと父に見せられた思いです。

そしてもうひとつ、最期に本当に温かい、嬉しい声をかけてくれるのは、「仕事でのつながり」の人ではないということ。
つながりの種類ではなくつながりの質、どれだけ相手の立場にたったか、なんですね。思い知らされました。


「あなたは、何によって憶えられたいか。」 

ドラッカーの問の言葉を思い出しました。

この質問の答えを考え尽くすことが、人生の質を決める!間違いない!!
そんなことを思い、今日の日誌に書き留めておきました。

最期に大きなメッセージを残してくれた父には感謝しかありません。
直接伝えることはできないけれど。