お客さんに向かう?社員に向かう??
今日、ある会社でリーダー(マネージャー)を対象に、強いチームづくり、というテーマの研修をしました。
その中であるマネージャーからこんな質問が出たんです。
「私は、この分野でずっとお客さんに向き合ってきたし、お客さんに喜んでもらえることがやり甲斐なので、少しでも外に出てお客さんのお役に立っていたいんです。メンバーのこと、部署の中のこと、そこまで考えて、気を使わなければならないものなのでしょうか??」
素晴らしいですよね〜!!
部署のリーダー自身がそう思えて仕事ができている、これは幸せなことだし、そのリーダーの姿を見ている若いメンバーも、仕事のやり甲斐をこの先きっと見つけていくことでしょう。
ぼくの回答はこうです。
「本当に素晴らしいことですね!そして、この先ますますお客さんに集中し、たくさんの人に喜んでもらう、もっともっと<外>に向かってみんなが活動できるようにするために、メンバーとチームの事、<中>をいい状態にしましょうよ。メンバーと向き合う自分の姿勢、そしてメンバーへの支援に、少しだけパワーをかけましょう!」
会社の単位はもちろん、部署の単位であっても、企業以外の組織だって、とにかく「人の集合の単位」には、その集合ごとのビジョンが絶対に必要、とぼくは思っています。
うちのチームはどこに向かって進んでいくのか?
何を実現したいのか?
なんのためにこれをやっているのか?
みんなが進んでいく「目的地」をひとつにすることで、みんながその意識を持つようにすることです。そして目的地に向けてみんなが進めるように、お互いができることをフォローし合う状況を作り出すことです!
それができれば、今よりもっともっと「外」に向けて思いっきり動けるはずで、チームメンバーへの働きかけをちょっとだけし続けるだけで、チームはうまくいくんです。
昨日、あるイベントを実現し成功させよう、と集まったボランティアスタッフのミーティングにぼくも参加しました。
なぜこのイベントをやりたいのか、なんのためにやるのか、というテーマを共有して活動がスタートしました。
初めて会う人が何人かいて、中には、誰も知人はいないけど思い切って参加しました!って言う人もいました。でもこのチーム、実に居心地がいいんです。やろうとしていることは簡単なミッションではないんですが、みんな前を向いているんです。ミーティング後の懇親会はついつい盛り上がりすぎてしまいました(笑)
ここに「チーム」の本質がある!!って思ったんです。
いろんな企業に関わらせてもらっていて、残念ながら多くの企業は「損得」で人と人とが、人と組織が繋がっています。これやったらボーナスがどうなるとか、あの人の言うことを聞いてだまって指示に従っている方が「楽」とか。
でも本当の繋がり、人と人との強い関係性やその仲間と一緒にやることの喜びや、その組織に所属していることの本当の喜びの本質は「損得」では絶対にない。
「給料さえよければどんな会社だって構わない!」
こんなことは絶対にないはずです。
会社で長く仕事をしていると、そして毎日繰り返し同じ仕事をしていると、目先に追われ、「なんのために」を意識することをしなくなります。そして、目的地を見ることなく、目先の損得で人々は動くようになっていきます。
そうなった会社から、弱くなっていると思うんです。
面白いドキュメンタリーを見ました。
「さよならテレビ」っていうタイトルのドキュメンタリー。東海テレビの制作です。
この番組、地味に話題になっているようで、見てみたんです。
社会の問題を地道に取材しえぐり世の中に届けようとする「テレビマン」としてのテレビ局員と、効率よく仕事をし視聴率を上げるんだ!!とする「会社員」としてのテレビ局員の葛藤・対立ということが描かれていました。
簡単ですよ!!
あなたはなんのためにテレビ局で仕事をすることを選んだんですか?
御社は何を作り出したくてテレビ局をやっているんですか?
ここに立ち返ったらいいだけの話でしょ??って思うわけですよ!
why - how - what
大事にするのはwhy ですね!
みんなで、なぜ?なんのために?っていう時間の少しだけ取り続けると、もっともっといい仕事が<外>に向けてできて、たくさんの人を幸せにできるはずです!!
質問をいただいたYさん、ありがとうございます!!頑張りましょうねー!!